市場経済において、貨幣の果たしている役割りは非常に大きい。貨幣が存在しない経済では、モノとモノが直接交換される(物々交換)。しかし、物々交換の経済では、自分が生産し所有しているモノと、他人が生産して所有しているモノとが、共に交換したいと思わなければ交換は成立しない。(①a)、一方の人が他の人のモノを欲したとしても、他の人がその人のモノと交換したいと思わなければ片思いになってしまって、交換が成立しないのである。物々交換では、交換両当事者の欲求の一致(二重の要求の一致)が存在しなければならない。ということは、物々交換の経済では、交換は限られてしまい、交換、あるいは取り引きを中心とする「②」。 このような、物々交換の中から、最後は貨幣というモノを見つけ出した。つまり、物々交換の範囲と頻度が増えるに従って、③だれもが交換したいという商品が出てきて、少々商品との交換が頻繁に行われるようになると、④交換当事者はその商品等自分の生産物をいったん交換すれば、次からは、他の多くの商品を手に入れることができるようになるからである。だれもが交換したい商品、それはある意味ではなんでも良いのであるが、歴史的には希少性のある貴金属、(①b)、金や銀という商品であった。人類は、特に農業における生産力を増加させ、自給自足経済から脱すると、物々交換を行うようになり、そして貨幣による交換経済を作り出してきた。貨幣は交換の仲立ち(媒介)、つまり、それ自身が商品であるとともに、(⑤c)としての役割りを果たすようになり、さらには純粋な(⑤d)に転化するに至ったのである。生産物はいったN貨幣に交換(販売)されると、次からは、その貨幣であらゆる商品、生産物が交換(購入)できるのであるから、⑥欲求の二重の一致を必要とする物々交換において交換に投じられたコスト削減をすることができるようになり、交換、つまり(⑤ e)が急速に増加するようになった。 問1(①a)と(①b)には同じ言葉が入る。次のうちどれか。 1 そして2 だが 3 つまり、4 さらに 問2 「②」にはどんな言葉が入るか。 1 商品経済の発展は限定されてしまうのである 2 商品券での過程は不透明になってしまうのである 3 自給自足経済の流通は停滞してしまうのである 4 自給自足経済のコストは減少してしまうのである 問3 「③だれもが交換したいという商品」は、現在何になったと考えられるか。 1 アクセサリー2 貨幣 3 農産物4 工業生産物 問4 「④交換当事者はその商品の自分の生産物をいったん交換すれば、次からは、他の多くの商品を手に入れることができるようになる」とは、例えばどんなことか。 1 自分の作った野菜を貨幣と交換すれば、あとはだれかが欲しいものと交換できる 2 自分の作った野菜を銀と交換すれば、銀と他のいろいろなものと交換できる 3 自分がもらった品物を集めて他の人に売れば、美しい貴金属が手に入る 4 自分がもらった品物を用いて生産力を増加させれば、なんでも得ることができる 問5 「⑤C、d、e)に入る言葉の組み合わせを選びなさい。 1 交換経済市場取引市場取引 2 生産物金貨幣 3 市場 金市場取引 4 交換手段交換手段市場取引 問6 「⑥欲求の二重の一致」とはだれとだれの欲求のことか。 1 モノの生産者と消費者 2 モノを交換したいと思っている人たち同士 3 希少性のあるモノを持っている人と交換したい人 4 農産物を交換したい人と、銀を交換したい人 正解:3 1 2 2 4 2
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